肺がん検診では、肺がんの有無はどのようにして診断されるのでしょうか。肺がん検診に臨む人は、自治体の窓口に相談するか、自分で肺がん検診を実施している医療機関に一次検診の受診予約をします。そして、受診日当日に医療機関へ行ったら、問診や胸部レントゲン検査、腫瘍マーカー検査を受けます。受診者によってはこれらに加えて喀痰細胞診も行われることがあります。
喀痰細胞診が実施されるかされないかは、受診者がハイリスク群に含まれるかどうかによって決まります。肺がんの場合、1日あたりに吸うタバコの本数の平均に喫煙年数を乗じた数値であるブリンクマン指数が600以上、もしくは6ヶ月以内に血痰があった人は肺がんに対するリスクが高い人とみなされ、喀痰細胞診が実施されます。一次検診の結果では肺に異常があるかどうかがわかります。もし、肺に異常があると診断された場合は、別の日に医療機関で精密検査を受けることになります。
精密検査の検査項目は一次検診の結果によって異なりますが、一次検診で実施された検査に加えて、CT検査、気管支鏡検査、胸腔鏡検査、経皮肺生検などが実施されます。肺の異常が肺がんによるものであるかどうかは、この精密検査でわかります。精密検査で肺がんと診断された場合は、MRI検査やPET検査、遺伝子検査などによって、がんの進行具合や他の部位への転移の有無が調べられた後、肺がんと診断された者の治療方針が決定され、がんの治療が始まります。
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