大腸がん検診ではどのように大腸がんを見つけるのか

大腸がん検診の検査は一次検診と精密検査の2段階に分けて行われます。大腸がん検診の一次検診の検査項目は、問診と便潜血検査です。便潜血検査は、受診者に検査キットをつかって便を採取してもらった後、受診日に採取した便を提出してもらい、便に血液が含まれているかどうかを調べる検査です。大腸の疾患にかかっている人は患部から出血していることがあり、便が大腸内を移動しているときにその部分を通過すると血液が付着します。

このことから、採取した便から血液が検出されると、大腸内に異常があるとみなすことができます。大腸がん検診における精密検査は、異常が起こっている部分と、その異常が何の疾患によるものなのかを突き止めるための検査です。精密検査では、大腸内視鏡検査や注腸X線検査、直腸の指診、腫瘍マーカー検査などが行われます。内視鏡検査では大腸の内部をカメラで観察するだけでなく、内視鏡とともに取り付けられている器具をつかって、異常が起こっている部分から細胞を採取する作業も行われます。

採取された細胞は病理医のもとへと送られ、病理検査が行われます。精密検査の結果、大腸内の異常ががんによるものであると確定した場合、今度は病院に入院して超音波検査や遺伝子検査、PET検査、CT、MRIなどで大腸がんがどれだけ進行しているのかや、周辺の部位に転移していないかどうかが調べられます。そして、医療スタッフによる議論を経て、がんの治療方法が決定され、実行に移されます。

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